
はじめまして、ヒリポジャスと申します。

第1回は【Netflix】限定配信の映画 《BIRD BOX バード・ボックス》についてお話していこうと思います。

※本記事にはネタバレ要素が含まれていますのでまだ映画を観てない方はご注意ください!
《BIRD BOX バード・ボックス》
突然ですが【Netflix】で最も視聴されている映画をご存じですか?
【Netflix】が公式に発表した「2019年版 最も視聴されている映画/ドラマ」で映画部門第1位に輝いたのが今回紹介する映画《BIRD BOX バード・ボックス》なのです!
2018年10月~2019年9月までの1年間で8000万回も視聴されている作品です。

これに対し【Netflix】側が直々に注意喚起をする事態にまで発展しました。
あらすじ
マロニーは子供2人に「絶対に目を開けてはならない」と強く注意をする。
「なにか」を見ないように目隠しをしながら子供2人を連れてボートに向かう….
何故目を隠しているのか? ボートに乗って一体どこへ向かうのか?「なにか」とは?
5年前と今を行き来するいわゆる集中しないと置いていかれる作り方になっています。
マロニーは妊婦さんでもうじき出産予定の為、検診をしに病院に向かっていました。
その帰り道に町中の人々が「なにか」を見てしまい集団自殺の連続で大混乱。
マロニーと妹のジェシカは車で必死に逃げようと試みますがジェシカが「なにか」を見てしまい車が横転。
なんとか脱出しマロニーはある一軒の家に辿り着く。そこには逃げてきた人が数人いた。
その一軒の中で誰を信じるか? この世界をどう生きていくか? 「なにか」に勝つ策とは?
ヒューマンドラマの要素も持ちつつサバイバル的な強みを持った作品になっていると感じました。
監督・キャスト
本作《BIRD BOX バード・ボックス》の監督を務めるのはスサンネ・ビア (Susanne Bier) 監督となっております。


監督なのに女優級の美貌だなぁ~。
スサンネ・ビア監督は《アフター・ウェディング》や《未来を生きる君たちへ》といったヒット作品を生んでいます。《未来を生きる君たちへ》ではアカデミー外国語映画賞を受賞していて、実績はかなりある監督と言えるでしょう。
スサンネ・ビア監督の強みはやはり心理描写でしょう。視聴者がどのキャラクターに感情移入しやすいかをどの視点からも描くのがとても上手な監督さんだと思います。本作《BIRD BOX バード・ボックス》でも主人公マロニーの心理描写が細かく描かれているに点にも注目です。
本作《BIRD BOX バード・ボックス》の主人公マロニーを演じるのはをサンドラ・ブロック( Sandra Bullock)です。


サンドラ・ブロックと言えば映画《スピード》だよね~。
数々の賞を受賞している女優さんで、映画《ゼロ・グラビティ》では
アカデミー賞主演女優賞にもノミネートされた超実力派なんだよね。
そして、物語の中で重要な役割を果たす事になるのがトムという存在。マロニーの精神的不安を彼が中和させてくれる存在になっています。そんなトムを演じるのはトレヴァンテ・ローズ( Trevante Rhodes )です。


トレヴァンテ・ローズは映画《ムーンライト》で自身がゲイという事に葛藤して生きる主人公シャイロンの成人期を見事に演じ切ったのが記憶に新しいよね。この映画は数々の賞を受賞しているんだよ。
その他にも有名なキャストは沢山いますが本作《BIRD BOX バード・ボックス》で重要な役割を果たす二人を紹介させて頂きました。
《BIRD BOX バード・ボックス》解説

マロニーへの天罰
マロニーは世間や他人には一切関心が無く自分の事にしか興味を持ってない様子。自らの出産に対しても好意的な印象は持っていないような女性でした。
映画の冒頭にマロニーは気味の悪い「絵」を描いているシーンがあります。その「絵」には11人の男女が描かれているのですが、殆どの人の視点がバラバラで真ん中(左から5番目)には一人の女性が光を発している?ように描かれています。
この「絵」のモデルは「最後の晩餐」であることに違いはありませんが意味としては全く別の解釈が出来ます。この「絵」が伝えたい事を僕なりに解釈してみると、背景が全て黒であり視点がバラバラであることからこの先起こる世界(見たら感染する、見えない世界)を表しているのではないでしょうか。
そして、真ん中(左から5番目)にいる女性はマロニー自身である可能性が高いです。光を発している理由は身ごもっている赤ん坊によるものだと考えます。ここで重要なのは真ん中(左から5番目)にマロニー似の女性が描かれている事です。

これは「最後の晩餐」ですが左から5番目に「裏切りのユダ」が描かれているのです。これは果たして偶然でしょうか?僕はそう思えませんし何らかの意図があってこの配置にしたのではないでしょうか。

怪しい匂いがプンプンするぜ……..
キリスト教的思想
マロニーへの天罰では「最後の晩餐」によるキリスト教的見解をしましたが本作《BIRD BOX バード・ボックス》は度々キリスト教的思想が登場してきます。それが感じられるたのは「絵」を除いて2シーンありました。
物語の中で「悪魔」が何度か登場する点や「最後の晩餐」を連想させる「絵」はキリスト教的思想が描かれている確実な証拠でしょう。
もしかしたら映画《BIRD BOX バード・ボックス》の世界そのものが地獄という設定なのかもしれません。
「なにか」の意味と正体


作中では「なにか」については詳しく描かれていないんだよね。
序盤にグレッグが二階の監視カメラ越しに外を観ていたら一台のカメラに風が舞うのが映り、それを観たグレッグは目の色が変色して自殺を図りました。劇中何度か「なにか」に襲われそうになる場面はどれも「ささやき声」で目を開けさせようとします。
何をささやくのか?それは、自分の身近な人、過去に亡くなった人の名前をささやいて目を開けさせようとします。つまり、自分にとって「弱み」となる部分をささやいてくるのです。目を開けたものは(開けても平気な人は後程解説します)死んでしまう。「なにか」は風に乗って移動していきます。
目を開けても平気な人
劇中で何度か登場する「目を開けても平気な人」ですが正確に言うと「目を開けても死なない人」ですね。恐らく目を開けた彼らに自我は殆どないでしょうしねぇ~。

あいつら最強でしょ。死なないよ、うん、ずるいよ。
ゲイリーもでしたがいわゆる「闇を抱える者」だけ目を開けても死なない設定は個人個人の考えで良いと思っております。というのも、あの一軒家があれば物語は展開しないです。そうなると誰も襲われないので映画終了になります。

終わっちまうわ笑
ゲイリーは物語を進める為の駒みたいなものです。「なにか」は物理的に襲ってくる訳ではないので人間に襲わせる必要があります。その為には「目を開けても平気な人」が必須だったのでしょう。
レビュー

正直言って、本作《BIRD BOX バードボックス》は内容自体があまり評価できないと感じています。しかし、何故こんなにも高い評価を受けているのか?
それは、サンドラ・ブロックやトレヴァンテ・ローズらキャストによる緊張感ある演技によるものだと思っております。最近のアメリカ映画は○○したら死にます系が流行っているので映画《BIRD BOX バード・ボックス》も流行に乗ったのでしょう。

それでも序盤に視聴者をワールドにのめり込ませる作りは
素晴らしかったですね!
劇中各キャラクターの死に方が無駄なものが多い印象で一気に死にすぎじゃない?とか「なにか」が最後までハッキリしないあたりは観ていてムズムズしました。【Netflix】でランキング1位と聞いていただけに少し残念です(絶対目見えてるよ!ってシーンが一つだけある)。
最後に
記念すべき第一回は【Netflix】《BIRD BOX バード・ボックス》を紹介させて頂きました。
ランキング1位なので観る価値は十二分にあります。
気になった方は是非ご覧ください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

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